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遺品整理やゴミ屋敷など部屋の片付けを自分たちでやるときの大変な理由

2022/05/29

ゴミ屋敷や遺品整理などの部屋の片付け作業の場合に、「こういう現場はとても大変だろう」と思うパターンがいくつかあります。
依頼されて現場としていけばどんな状態であっても、私たち業者はプロとして最後まで作業をやりきりますが、普段そういう作業をしない一般市民の方が遺品整理やゴミ屋敷などの部屋の片付けをする場合は、かなり苦労されると思います。
今回はゴミ屋敷や遺品整理を一般の方たちがする場合に、なぜ大変なのかという理由と、その大変さの解消について簡単なアドバイスを紹介していきたいと思います。

1.ゴミの分別が大変

遺品整理やゴミ屋敷などの部屋の片付け全般に言えることですが、ゴミの分別作業が一番大変だと思われます。
昨今のゴミ屋敷や遺品整理などの部屋の片付けにおいては、ゴミが分別されていないと原則引き受けない市町村が多くなっています。
多くの市町村が原則そのような対応をとっており、分別するには各市町村が発行する冊子や市役所のHPなどに記載している分別方法のページを見ながら、指定されている種類にゴミを仕分け、指定日に捨てるのが一般的な方法です。
また、片付けを行う場所と違う市町村から来て行う場合、決められているごみの回収日に合わせて作業をするのは難しいと思います。でも、適切に分別して指定日に指定場所に出すのが規則ですので、この条件を満たすのが一番大変かも知れません。

2.大きな家具などの移動や処理ができない

遺品整理やゴミ屋敷片付けで第二の大きな問題になるのが、洗濯機や冷蔵庫などの大型の特定家電リサイクル品や、タンスなどの大型家具です。移動や処理の問題もありますが、物理的に人手が足りなくて処理できない場合もあります。
実際に、ゴミ屋敷や遺品整理などの部屋の片付けでも、古いマンション、団地などはエレベータもなくて荷物のすべてを階段から下ろして処分しなければならない現場などもあります。
こういう場所ではゴミは全て階段で下していくしかないわけですから、荷自体が重い大きな家具を1階までおろしていくのも大仕事になります。
これが2階ぐらいだと少しはましですが、古い団地では階段しかない5F部分などの高層階から階段にて下ろさなければならない現場もあり、こういう場所ですと普段から力仕事をしていない方や女性ではかなり大変な作業になります。
特に古い団地などの場合は未だにエレベータがない建物がたくさんあり、そういった現場であれば、なおのこと作業の段取りや方法を考えてから始めるようにすることをお勧めします。

3.ゴミをどの時点で捨てればいいのかわからない

大量のゴミはいつ捨てればいいのか?そんなことにお困りになることも多いと思います。

遺品整理やゴミ屋敷片付けなど、大量にゴミが出てくる作業をする場合、必ず付いてくるのが大量に出てくるごみの処分問題ですが、どのようにゴミを捨てるかで作業のやり方も大きく変わることになると思います。
特に遺品整理の場合、リサイクル可能な衣類や紙類、粗大ごみとして捨てることになる一般家電品やタンスなどの大型の木材家具、布団なども山ほど出てくる傾向があります。もちろん、普通の可燃ごみも大量に出てくるようです。
ゴミ屋敷であれば遺品整理で出てくるものだけでなく、大量の瓶や缶、雑誌、弁当ゴミなど種類も数も多種多様なゴミが出てくる傾向があります。
これら大量のゴミを各市町村のごみ集配ルールに従って適切に分別して、処分していくことを考えなければなりません。
大量に出てきたゴミは、普通にごみの回収日に出せばいいのではないかと思われるかも知れませんが、遺品整理やゴミ屋敷など大量に不用品が出る部屋や家の片付けの場合には、荷物をまとめていくとゴミ出しを何回も何回もしていかなければ減らないのです。
そうなると一般の家庭ごみの収集日だけでは、到底間に合わなくなることは容易に想像できるはずです。

その為、ごみを指定日まで置いておくと、片付け作業のスペースがなくなってしまい、部屋の片付けが進まないということがあります。
また、多くの方に知られていませんが多くの市町村ではバイクや車関係の産業廃棄物に類するものは取り扱っていません。
特にバイクなどの場合は自分の趣向で交換した部品などが数多くあると思いますし、事業を行っていた個人事業主方などの場合は事業用品が多い為、これらも同様に市町村の処分場では引き受けしてもらえないものが数多くあります。

特にご自分が所有していない遺品整理などの場合は大量の産業廃棄物が出てくる場合も多いので、それらも含めて処分方法と処分先を検討しておいたほうが良いと思います。

4.スプレー缶、使い捨てライター、調味料や瓶詰、缶詰の処理はどうすればいいのか?

遺品整理、ゴミ屋敷ともに片付けると必ず出てくるのは、中身入りの飲料や瓶詰・缶詰、残ってしまった調味料関係、使いかけのスプレーやライター、家庭で交換したエンジンオイルやペンキなどの残りなどの処理困難物です。

これは人が住んでいた場所であれば必ず何かしら出て来るもので全国的に中身が入った状態でそのまま清掃工場で引き受けてくれる市町村はほとんどないと思います。

特に多くの方が片付けをする中で一番多く、比較的処理がしやすいのは中身入りの飲料や空き瓶、缶詰などです。

単純な缶詰や瓶詰などは中身が食べ物ですの容器をあけて中身をだせば通常の可燃ごみとして処分することが可能です。

また、家庭用洗剤や油を除く各種液体調味料や清涼飲料水などはあまりに大量になければ水を流しながら下水等に流して処分することも可能です。

ただ、ごみ屋敷などでたまにありますが量が多い場合で洗剤や漂白剤などあまりに多くをまとめて処分すると下水処理に負担がかかる場合もありますので少しづつ処分することをお勧めしています。

また、様々な油については資源回収や指定の処理方法があることや下水に流すと環境破壊度がかなり高い為、液体とは言っても絶対に下水に流さないでください。

万が一これらの処理方法がわからない場合は、新聞紙やぼろ布などが大量に出てくるはずですので、それにしみこませて捨ててしまうのがいいと思いますが適切な方法について各市町村に問い合わせすることをお勧めします。

次に問題になるのはスプレー缶やライターなどの可燃性ガスが混入している製品です。

これらについては絶対に可燃ごみの中に混ぜて捨ててはいけません。

理由として近年の各市町村が運営するごみ収集車火災原因のナンバーワンとなっており、車両が火災でだめになってしまうこともありますが消火活動をするためにすべてのごみをゴミ収集車から出さなければならないことや火災鯨飲の追求のためにゴミの中身を調べられ個人情報がその中にある場合、市町村側から賠償請求される可能性もありますので、各市町村が指定する適切な処理方法にて処分を行ってください。

また、焼却処理施設に直接持ち込む場合でも、焼却炉の炉壁に悪影響を与えることもあるそうです。

最後にスプレー缶などは周りに家などが無く、換気のいい場所があればガスを抜いて捨てることもできますが、使い捨てライターなどの中身を抜く方法が無い場合は捨てるのがかなり難しく、多くの市町村で中身が入った状態での引き取りはしていません。

ガスを使い切って捨てればいいのですが、古いライターなどは火が付かないものが多いので、ガスを使い切ることができず、捨てるようとしても大変困ることになります。
こういうものとりあえずまとめておき、市町村等の指定する方法で処分が出来ない場合は産業廃棄物処理業者などの処分先の選定を行い、一番最後に処分することをお勧めします。

5.家の他にも納屋や大きな物置などがある

昔から続いている旧家や地主の家には必ずと言っていいほど大きな納屋や物置、蔵などがあります。歴史の古い市町村ほどこういう建物があると思います。
これらの大きな収納場所は、たいていの場合、日常的に使わない荷物を詰め込んでいるので、遺品整理やゴミ屋敷などを行う場合、分別にも時間がかかる為、部屋の片付けをする時には一番手間取る場所だと思います。
納屋には普段使わないものをぎっしり詰め込んであり、食器、布団、家具など様々なものが混在しているので、取り出すにも時間がかかり、分別も種類が多く時間を要することが多いのが現状で家の中の同じスペースを片付けるより、多くの時間を要すると考えた方が良いと思います。
こういう場所では出来るだけスペースを大きく取って分別がしやすい環境を作ってから片付けることをお勧めします。

ポイントとしては出てくるゴミの種類は普通の部屋の片付けをする場合よりかなりの種類が出てくるはずですので、未分別状態でもものを端に重ねたり、一時的にどこか別の場所に置いておくなど事前準備を行い、しっかりと分別用置場のスペースを確保することがスムーズに作業を進めるポイントになりますのでしっかり準備してから作業することをお勧めします。

6.残しておきたいものがたくさんある、または荷物を減らせない

片付かない大量の荷物がある-遺品整理などであれば形見分け、ゴミ屋敷であれば趣味のものを集めすぎて、使われずそのままの状態で残されているなど、色々なパターンが想定できますが、どちらの片付けをするにしても、荷物を減らさなければ、室内は片付かないと思います。

特に実家の片付けなどを行う場合であれば、写真やアルバムなどの思い出の品などがたくさんある場合があります。

残したい理由は人それぞれで、このようなケースはたくさんあると思いますが、片付けを行うときに次の保管場所の関係上、どれを優先で残すかはある程度決定しておくことが重要になってきます。
一例として遺品整理をすれば故人の思い出の品や、故人との懐かしい物品などが山ほど出てくる場合があります。

また、ゴミ屋敷化するほどの趣味の物品を大量に溜め込んだ人の片付けの場合は捨てるなんてとんでもないと思うかも知れません。

特に片付けを行う部屋の本人にしてみれば全部取っておきたいものかも知れませんが、広大な収納スペースを持っている場合を除けば、いくら保管したくても保管場所には限りがある為、どこかで線引きをして何かしらの処理をしていかなければなりません。

その為、どのぐらいまでだったら次の場所で保管できるのか片付けを行う段階である程度の優先順位をつけておく必要があります。
特に部屋の片付けを行う際には、残しておきたいものを一か所にまとめておくスペースを最初に用意しておき、作業中はその場所に一度まとめておき、すべての作業終了後にどれを残すか判断するほうが作業効率が上がります。
その為、優先順位がつけれないものが多い場合や順位を付けた物品の総量が多く、次の保管場所等に収まるかわからない場合は必要になりそうだと思ったものはとりあえず全部残しておいて、後でまとめて判断するように作業するのがいいと思います。

特に作業時は必要と思っても時間を置くと冷静に考えられることや荷物の総量を見てどこまで残すか判断するほうがやりやすい場合もありますのでおいておけるスペースが確保できる場合はとりあえずまとめて最終判断するようにするのもよいと思います。
ただ、大量にそういうものが出てしまい、明らかに作業スペースが確保できない場合は、もう少し残したいものの数量や種類について妥協するレベルも検討しておくと、作業スペースや保管スペースの確保がしやすくなることや片付け時の処分がしやすくなるなどメリットも多く出てきますのでその辺についても事前に考えながら作業を進めていくことをお勧めします。

7.作業スペースがないのではかどらない

片付け作業を行うと、部屋の中が荷物だらけになって作業スペースが減ってくるのは当然のことだと思います
大量のごみ屋敷でもない限り作業スペースを最初に確保する理由の多くが効率よく分別作業し、まとめた荷物の仮置き場とするためですがそれほど急がず時間をかけて作業を行う場合は作業性を追求する意味はあまりないかもしれません。

ただ、作業期間や終了させる時期が決まっている場合、効率的に作業を行うためにもしっかりとした作業スペースを確保した上で片付け作業を実施していくかが最も大切な段取りになります。
特に作業スペースを確保する方法で一番簡単なのは、作業場から一時的に荷物を他の広い場所に出してしまうことですが、大きな家具やベットなど部屋の大部分を占めているの家具がある場合は家具自体の重量を出来るだけ軽くした上で早目に部屋から出してしまうのが一番作業スペースを確保しやすいと思います。

このように部屋の中から出してしまえば、運び出した家具のスペース分だけ作業スペース広がる為、空いたスペースに分別用ゴミ箱を置けば作業効率が上がり作業がしやすくなります。
ただ、部屋から出してしまった荷物は捨てたのではないので、必ずどこかには置いてあり、未分別状態のものである場合はどこかで分別作業を行うなど一時しのぎ場所の確保が必要となります。。
そのため、出した荷物の分別は少し広いスペースを用意できる場合はそちらで分別してしまうという方法もあります。
また、片付けを進めて行くと分別を終えたごみやリサイクル品が大量に部屋の中を占めてくると思いますが自分で車などを運転できる場合は各市町村が指定する清掃工場等の処理施設に持ち込めば様々な種類のごみやリサイクル品をまとめて処分することが可能ですので作業スペースが狭い場合や確保できない場合は少しづつ持ち込みしながら作業スペースを広げていくやり方もあります。

8.まとめた荷物の置き場がない

首都圏の市町村でよくあるのが、遺品整理やゴミ屋敷の片付けをしていても、作業している部屋の他には荷物やゴミを置けない現場です。
特にマンションのように共用通路の使用条件が厳しい場所では事前に管理会社などにお願いして、作業中だけ一時的に荷物を置かせてもらう場所の確保も検討しておいた方が良いでしょう。
また、狭い立地のアパートなどは敷地も狭く、物理的に物を置いておくのも難しいと思われます。

そういう現場の場合は、少しずつゴミを出しながら部屋を片付けるか、運搬用トラックなどを用意してから片付けを始めることも考えておくべきでしょう。

9.作業してくれる人手がない

ゴミ屋敷片付けや遺品整理などをする場合、多くの人はそれほど作業する人材を用意できないといった事情があると思います。

ただ片付けをする上では最終手段として大勢の人を投入する人海戦術があります。
地元の出身者であれば知り合いや友人、家族などがいると思うので手伝いにはさほど困らないと思いますが、身内や知り合いが全くいない場合に、家一軒分の片付けをするには非常に多くの時間と根気、体力も必要になってきます。

特に大きな家具や荷物がある場合は、一人で運び出すのはとても無理なので、作業は最低2人以上で行って下さいとアドバイスしていますが、どうしても自分たちで作業をしたいんだということでしたら、自分達で機内業だけ業者を利用する方法も良いと思います。
一番ベストな方法としては細かな分別や処分は自分でやって大型家具や家電品の処分や運び出しは業者に頼む方法です。

上記のように人手が用意できない場合は細かな部分は自分たちでやって費用面を押さえることも可能となりますし。形見分けのように時間をかけてゆっくりやりたい方などにはこのように人を使わず行う方法もよいのではないかと思います。

10.上記項目まで含めると自分ではどうしようもない

1からここまで読んできて、ゴミ屋敷や遺品整理など大掛かりな部屋の片付けをするのはとても無理だと感じた場合は、自分たちだけで片付けないで、私たちのような業者に依頼する方法もあります。
言うまでもなく、業者に依頼すれば自分たちで作業するより費用もずっとかかりますが、肉体的疲労や拘束時間などを考えると、貴重品の整理など、ある程度までは自分たちで片付けることを前提に、ゴミの分別や処分のみを依頼すると費用も抑えることができるはずです。
少しでも費用を安くしたいと思っているのなら「この部分までは自分たちでやる」ということを業者に申し出てみると、それに合わせた低料金プランを提案してもらえることもあるので、色々な方法を相談してみてはいかがでしょうか?

以上、今回は「遺品整理やゴミ屋敷などの部屋の片付けを自分たちでやるときの大変な理由」について書いてみました。
片付けといっても色々なやり方があるので、上記の項目も含めて自分たちでどんなふうに作業を進めたら良いか、どこまでやるのかを検討してみるのも良いと思います。
最初に部屋の荷物を減らしてから、自分たちではできない部分を私たちのような業者に頼むやり方もあります。荷物が減れば、業者の作業も減り、その分だけ料金の請求金額も安くなりますので、そういうことも考慮して検討してみてはいかがでしょうか?

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